音遊び日記

ハードウェアとソフトウェアの両面から”音”で遊んだ事を備忘録として書いています。

mxr m-80のディストーションchの挙動がおかしいので修理

久しぶりに昔めちゃめちゃ愛用していたmxr m-80を引っ張り出してみた。でも電源を入れてみると何かおかしい。。。

症状①:ディストーションをOFFに切り替える時に徐々にLEDが消えていき、完全には消えない(GATEのLEDも同じ)

症状②:音も3秒くらい待たないと歪みがOFFにならず、ボッというノイズが入り歪みがOFFになる

完全にディストーションのスイッチまわりがイかれてます。正直この歪みはあまり好きではなく、GAINもBLENDも0にしてブースターとして使っていたので、もうディストーションCH使わなくていいかなーとも思ってたのですが、直して使えそうなら直そうってわけで修理する事にしました。

 

まず裏蓋を開けます。が、ネジがインチサイズなので家にあるレンチでサイズの合うものがない。。。ちょっと合わないだけならまだしも、どれを使っても全く合わない。

調べてみるとレンチのサイズは7/64インチとの事。裏蓋を開けて、ジャックやポットを固定するナットを全て外し、基板を取り出します。見た目で怪しい所はない。

回路図を下記のサイトから入手します。(画質が悪くて文字がほぼ読み取れません、登録とかすればちゃんとした画質の回路図が見れるのか?)

 

ja.scribd.com

 

回路図を追ってみると、下の画像の黒で囲まれたスイッチがDISTORTIONのフットスイッチ、赤で囲まれたLEDがDISTORTIONとGATEのLED。その間にあるエミッタ接地NPNトランジスタをフットスイッチで制御しているようです。

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「LEDが徐々に変化する」という症状から何か時定数を持って変化しているように感じたので、コンデンサの放電がうまくいっていないのかと考え、スイッチOFFの状態(LEDが少し光ってる)でコンデンサの両端を小さい値の抵抗でつないでみるも変化なし。スイッチOFF→すぐに抵抗繋ぐも症状に変化なし。

となるとトランジスタが壊れたか?3端子のSMDの交換は面倒臭いし、何とか交換せずに行けないか?

 

って訳でこの怪しいトランジスタを使わず直接制御する方法を考える。この回路ならとりあえずトランジスタのコレクタ-エミッタ間に電流が流れればONになるわけで、それを再現するため、ディストーションをOFFにした状態でコレクタ-エミッタ間をジャンパー線でショートしてみる。ちゃんとディストーションがONになった。さらにジャンパー線を離せばすぐにOFFになった。これで一応通常動作をさせる事が出来た。

完全に原因がわかったわけではないが、通常動作させる方法はわかったので、フットスイッチの足をトランジスタのコレクタとエミッタに直接はんだ付けして、回路図で書くと下記のように配線した。

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これで一応動作としては問題ない。こういうアナログ回路にそこまで詳しい訳ではないので解らないのが、なぜ最初から修理後の回路のように直接フットスイッチで制御せず、トランジスタを介して制御しているのか。わかる人いたら教えて欲しいです。

 

結局トランジスタ自体が壊れているのか、そのほかの部品の不良によってコレクタ電流をうまく制御出来ていないのか完全に原因はわからずじまいでしたが、何とか使えるモノにする事が出来たのでよしとします。